年収5000万円への営業&マーケティング手法(小倉広Vol3)
カネ

年収5000万円への営業&マーケティング手法(小倉広Vol3)

ウェルビーイング・ラボ セミナー開催報告

「年収500万円しか稼げないコンサルタント 年収5000万円稼ぐコンサルタント」
 ~副業時代の人生に差をつける稼ぎかた、生きかた~

講師:小倉広(経営コンサルタント)
2018.8.19 東京・渋谷メイクスカンファレンスルーム

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おカネがなくても自由であれば幸せになれる。そんなフリーランスが、さらにおカネまで手にすることができれば、さらなる幸福を得ることができるでしょう。それに、おカネが続かなければ、フリーランスを続けることもできません。では、どうするか?

「年収を上げたければ単価を上げろ。」というシンプルな原則を小倉広さんは前回記事で示しました。その実現に向けて「全ての戦略を組み立てる」のであり、たとえば「トップダウンで最初に価値を認めてもらう」というターゲティング手法にもつながりました。

連載第3回は、その具体的なテクニックが次々語られます。トッププロが実行し続けている考え、技は、すごい!

Place — 高額契約をいただく直前に私は何をしているのか?

前回紹介した4P理論(コトラー教授のマーケティング・ミックス論)から、最終工程の「Place」について説明します。コトラーの理論では販売ルート・立地・商圏・物流など流通全般と分類されています。ようするに、お客さんに商品を届けるための接点、コンサルティングでいえば、高い契約書にハンコを押してもらう直前のアクションのことです。出口から逆算していきましょう。

ブランドがないから儲からない

儲からないコンサルタントは、下請け仕事が多いです。たとえば講演をエージェント経由で受けるケースなどです。これ、エージェントに営業手数料を半分くらい、新人だと7割とか取られたりします。

これが力関係なんですね。コンサルティングという目に見えない高額商品を売るためには、営業力のある側が強いんです。ただ安定するメリットはあるので、否定はしません。

そこから年収を上げるには、いかに直販するか、です。同じ仕事をしても直販なら収入が2倍、3倍です。そのためにはブランドを作るしかありません。僕の場合は本です。あなた自身がどうするかは自分で考えてください。もうしわけないですが、自分のブランドは自分で作るしかありません。

では、なぜブランドが必要なのか? 単なる営業力ではダメなのでしょうか?

売り込むから儲からない

儲からないコンサルタントの営業方法の特徴、それは、「売り込む提案」をしていることです。
僕は営業はしません。ただ呼ばれたら相談には付き合います。
先日も、ある著名な組織の有識者会議のような会合に呼ばれました。

  ※当日は生々しいお話が語られたのですが、ウェブ掲載にあたり、編集部にて抽象化しています

世間で大きく注目されてしまった問題があり、対応を真剣に考えていらっしゃいました。周りには著名な専門家の方々がいて、

専門家
こんなケースではこうするよね
という教科書的な対応方法を詳しく語っておられました。僕はというと、

小倉
私には昔、こんな経験がありました。当時の私は若くて責任もなくて、ただ見ていただけでしたが、大丈夫かなあ?と、とても不安でした。

小倉
すると、上層部の人たちが、こんなことを始めたんです。

小倉
御社の場合でいえば、・・・・ということですよね。これと、これと、これをするだけ、シンプルです。自社で簡単にできますよね。
と助言をしました。売り込みはしません。ただ、

小倉
もしもうまく行かなかったら呼んでください、僕も経験ありますから。
とはお伝えしておきました。

高級品は売り込んではいけないんです。

影響力の武器』という有名なビジネス心理学の本があり、最初のエピソードがおもしろいんです。

売れない宝石店がいよいよ閉店することになって、在庫を全部9割引で放出することにした。値札の0を1つ外すんですが、担当者が間違えて逆に0を1つ増やしてしまった。今まで10万円だった宝石が100万円になったら急に売れだして、完売した。

『影響力の武器[第三版] なぜ、人は動かされるのか』(誠信書房、2014

本当かなあ?という話なんですが、なにが言いたいのかというと、「高級品を買いたいお客さんは、高い値段のものを買いたい」ということなんです。だったら高級品としてパッケージしてほしいし、売り込まれたら嫌なんです。

コンサルティングも高級品なんです。ツンツンしろってわけじゃないけど、それでお客さんのプライドが充たされることもあるんです。
僕が若い頃によく言われたのは、高級品を身に着けろということ。スーツ・靴・時計・バッグ・ペンとメモ、全てをスキなく揃えろと。なぜなら僕ら自身が売り物なんだから、というわけです。今の僕は、そこは過ぎたなと思っていて、今日着ているシャツはユニクロです。

上から事例だから儲からない

事例は大事です。でも、

儲からないコンサルタント
こんな課題が、この方法で良くなりました!

聞かされた方
ほんまかいな?
てなりますよね。それでは売り込みのセールストークになってしまいます。

僕がよくやってるのは「エピソード」です。例えば組織変革の事例なら、プロジェクト全体という大きなくくりではなくて、あるミーティング1時間での1つの場面、1つの発言、とミクロに迫ります。

小倉
ずっと大反対していたベテランの経理部長が、ある会議を境に、がくっと態度が変わった瞬間がありました。その時の一言が・・・
とか、めちゃくちゃミクロなことが効くんです。だって、聞く方が自分でイメージできるじゃないですか。 

売れないコンサルタントは、マクロを上から語るんです。
売れるコンサルタントは、ミクロな現場のエピソードを語り、相手の頭の中にドラマを作るんです。

事例についてもう1つ。
売れないコンサルタントは「成功体験」を語ります。
僕は「失敗」を語ります。そして失敗から這い上がった体験を語ります。
失敗だけのコンサルタントに仕事はきませんが(笑)、這い上がればリアリティが出ます。これはハリウッドの映画もベストセラー小説もみんな同じです。はじめから成功していたらドラマにならないですよね。

劣等感を与えるから儲からない

もう1つ大事なポイントがあります。失敗談はお客さんに劣等感を感じさせないんです。
儲からないコンサルタントは、成功例や難しい話を、ブワーっと上から話します。すると、お客さんはどう感じるかわかりますか?劣等感を感じさせてしまうんです。

お客さん
この人すごい!(でもヤな感じ
てなります。人は劣等感に長い時間、耐えることができません。そして劣等感を感じさせる人を嫌いになっていきます。コンサルタントも同じで、売り込むために上からいくと、嫌われます。

僕の失敗談を1つお話しましょう。僕は2030代の頃、お客さんからよく言われたのは、
社長
小倉君、君は生意気だな!
ということです。

社長
若い頃の私にそっくりだな!だから君に頼むよ!
とオーナー社長は言ってくれて、契約は決まるんです。
ただコンサルの仕事は、主に役員・部長クラスと一緒にします。すると、彼らが僕をライバル視してきます。敵に回り、ことごとく足をひっぱってきます。劣等感とライバル位意識を感じさせたら、結局は負けるんです。

お客さんに与えるべきは、対等感、そして希望です。一緒にやっていけるんじゃないか?という感覚。それが心に浮かぶような話をしていく必要があります。

(続く)

~編集後記~

「人は劣等感に長い時間、耐えることができません。そして劣等感を感じさせる人を嫌いになっていきます。」
高級品としての自分自身を徹底しろ、という話に続いてのこのお話、講演当日ライブで聞きながら、私は思わず、おおお!と心の中でうなりました。これが小倉さんの人間理解。アドラー心理学の専門家ならではの視点だと思いました。
連載第4回は11月22日(木)掲載予定。Promotion:広告宣伝、Product:サービス設計について、さらなるトッププロの技をお伝えします。お楽しみに!よろしければSNSアカウントもフォローください。

(構成:ウェルビーイング・ラボ編集部)