年収5000万円への「心」のありかた(小倉広 経営コンサルタント)
コト

年収5000万円への「心」のありかた(小倉広 経営コンサルタント)

ウェルビーイング・ラボ セミナー開催報告

「年収500万円しか稼げないコンサルタント 年収5000万円稼ぐコンサルタント」
 ~副業時代の人生に差をつける稼ぎかた、生きかた~

講師:小倉広(経営コンサルタント)
2018.8.19 東京・渋谷メイクスカンファレンスルーム

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コンサルタントという仕事は、それまで磨き上げたスキルを活かし、やりがいが大きく、高収入が可能で、副業も可能、定年もなく、理想的なキャリア目標の1つといえるでしょう。しかし、独立しても多くはサラリーマン時代の収入を維持できません。一方で年数千万円を稼ぎ続けるコンサルタントも少なからずいる格差社会です。この差は何なのか? 成功者は何をしているのか?

そこでお迎えしたのは、これまでに出された著書が合計100万部を超え、最大手企業からの講演・コンサルティングを多数こなす小倉広さん。なぜコンサルタントになることができたのか? なぜ高額を稼げるのか? そして持続できるのか? 体験から導かれたお話は、単なるノウハウ集ではありません。小倉さん自身が苦しみ、喜びながら体験してきた生々しさにあふれた、そして「人の心とは?」「自分自身とはなにか?」という心理と哲学の核心に迫るものでした。

第一回は、コンサルタントとしての小倉さん自身の「体験」を中心にお伝えします。

第一回:高収入コンサルタントであるということ

 人に惚れながら生きてきた

こんにちは小倉です。私がナニモノなのかをお話しましょう。コンサルタントをしています。バブルのピークに青山学院大学を卒業してリクルートに入社。今では人気企業の一つのようですが、当時はよくわからない、というかヤバい会社に入社しました。でも就活中に出会った社員に素敵な人がとても多かったので、選びました。

12年間お世話になったあと、ソースネクストというITの会社に転職しました。今は東証一部に上場していますが、当時はボロいビルに入っている従業員18名ほどの会社でした。リクルートのコンサルタントとして人事組織制度や教育体系などを作っていたお客さんで、社長がすばらしい人でした。

社長
これから会社を上場させたいと思っているんだ。小倉くんも来てくれたらいいな。
小倉
え? ほんとですか?

とそのまま入りました。社長に惚れて入ったんですね。

その後、何社か上場前後のベンチャー企業などで働いているうちに、自分でやりたいなあと思い始めました。ちょうど友人から連絡があって、

友人
会社を立ち上げたいんだ、研修とかちょっと手伝ってくれない?
小倉
じゃあ一緒にやろうよ!

と株を半々で持って0からコンサルティング会社を立ち上げました。この友人となら、って思ったんですね。会社を大きくしようと10年ほどがんばって、最大で50人くらいまでになりました。

でも僕は大きくするのがしんどくなったんです。すごくしんどかったです。人によると思うんですが、会社を大きくするのが向く人もいます。でも僕の場合は個人が向いてるみたいだったので、最終的には個人コンサルタントに戻りました。

年5000万円を稼ぐということ

 

今日お話するのは、僕が一番向いていると思うマイクロビジネス、つまり個人として稼ぐ方法についてです。コンサルタントには誰でもなることができます。名刺をすればいいんです。でも稼ぎ続けることは簡単ではありません。

日本のトップ層はだいたい年収3000万円です。コンサルタントに限らず、弁護士、会計士、多くの業界ではそうです。そのトップの中のトップ、個人として稼ぎ続けることができる上限がだいたい年収5000万円といわれています。億単位で稼ぐ人もいますが、たいていテレビのタレントか、会社経営者など他人に働いてもらっている人です。個人でそこまで働くと、しんどくて続きません。5000万でもかなりしんどいですけど。

僕は出版、講演、コンサルティングの3本柱で稼いでいます。

売上の構成比は年によりますが、おおまかに講演>出版≧コンサルティングです。

出版は、今44冊目を書いていて、これまで100万部以上売れました。

講演は売上のメインで、法人向け、巨大企業を中心に年間約100回やっています。営業はしていません。開業から十何年か一度も自分からお願いしたことはありません。いつもメールや電話が来ます。なんで来るのかというと、ほとんど本です。人事のかたが本を読んで連絡をくれます。あとエージェントからの紹介が約3割あります。

コンサルタントには、現場で指導するコンサルティングと研修講師、大きく2つの仕事があり、僕は両方やっています。研修講師メインの方の多くはエージェント経由で営業をしていると思いますが、マージン分だけ売上が減ってしまいます。そのかわり安定はします。僕はエージェント比率が低いので売上も高く維持できています。

ただ5000万くらいでは生活は変わりませんよ。居酒屋しか行かないですし、三ツ星レストランに行ってもいいんですが、たいして美味しくないから、結局居酒屋しか行かないんですね。

自由

僕みたいなマイクロビジネスで一番良いのは、自由であることだと思います。

誰にも気兼ねなく平日昼間から遊べます。社長をしていた頃はこうはいきません。オーナー社長だと誰からも文句を言われませんが、やはり社員に悪いなあという気になります。夜でも休日でも社員から問題報告があり、いつも気がかりです。そういうのが向いてる人もいますが、僕はそうではありませんでした。

よくいわれることですが、お金、時間、場所に縛られない生き方実現できています。忙しいときは徹夜もしますが、すくなくとも自分でコントロールしているので縛られている感じはしません。先日、沖縄の離島で2週間、お客さんや友達に連絡せずに、こもって仕事をしていました。誰にも気づかれませんでした。講演さえなければどこにいても問題ありません。

ボランティアも自由に続けています。世の中には何億円と寄付される方もいますが、やはり私は知識・情報で貢献するのがレバレッジが効くと思うので、人間塾やアドラーなど興味のあることだけを、仲間たちと無料で自由にさせてもらっています。

5年くらい前に7日間で260kmを踏破するサハラ砂漠マラソンを完走しました。日中は気温が50℃まで上がり、夜には5℃まで下がります。朝起きると砂が顔の上に積もっているので目のくぼみにたまった砂を振り落として起きて、50℃の砂漠を走るんです。

鎌倉生活

3年ちょっと前、鎌倉に移住しました。きっかけはカミさんの一言。

カミさん
あなた都会で疲れているから、鎌倉あたりでゆっくりしたら?
小倉
はい!

僕はカミさんの提案には、はい・イエス・よろこんで、の3つの選択肢しかないですから。3年くらい賃貸で住んだあと、一戸建てを建てました。70年前の上海ブリックとか、100%無垢素材とか、暖炉とか、無茶苦茶こだわりました。一生住むつもりで2年半前に建てたんですが、1年住んで、また東京に戻ったんです。

人間ていうのは変わるんですよね。価値観はコロコロ変わります。やってみないとわからないんです。

僕は当初こう考えていました。

「仕事でバリバリ稼ぐのは30代40代でいい。自分は50をすぎて、もう次のステージ、都会暮らしは卒業だ。そろそろアーリーリタイアメント、鎌倉はピッタリだ!」

鎌倉は実際、最高だったんですよ。毎日海で犬の散歩して。仕事をめっちゃ減らして、講演も年50本くらい断って。3週間くらい海でのんびりしてたりして。

でも、ある日、カミさんが言ったんですよ。

カミさん
アンタ、おじいさんみたいになってるよ!
昔の忙しかったときのほうが活き活きしてたよ!
なんか最近怖いよ!
小倉
え? じゃあどうしたらいいの?
カミさん
もう東京戻ろう?
小倉
ぇえ?!?! 家も建てばかりなのに?!?!

でもカミさんの声は神さまの声だから、はい・イエス・よろこんで、の3つの選択肢しかないから、このお正月から東京都心に戻って賃貸生活をしています。鎌倉にいるときに保健所から中型犬を二匹引き取ったんですが、中型犬を複数飼える賃貸はないので、割高なんですが1LDKに1匹づつ、複数の部屋を借りています。

やってみないとわからない

また仕事はめっちゃしていてすごく楽しいです。カミさんにも

カミさん
また活き活きしてきたね!

と言われました。やはり人間てタイプがありますよね。僕は、のんびりしていたらダメ、忙しいのが好きみたいです。これもやってみないとわからないんですよね。

僕は心理学が好きなので、自分を素材にいろいろ探求しています。この件でわかったのは、どうやら自分の中にこんな序列があったということでした。

都心でバリバリ働くのは、それはそれでステータスだけど、ちょっとダサい。もっと素敵でオシャレな人生は、都会を捨てて、海の近くでの生活。そんな生活は、都会よりもステータスが高い。

要は序列を付けていたんです。でも、そんな序列はないとわかりました。自分の頭の中で勝手に序列を付けていただけで、本当にあるのは自分のタイプ、それは変わらないんです。

そんなわけで、自由に生きています。

(続く)