“年収5000万フリーランス”への教科書 by 小倉広

“年収5000万フリーランス”への教科書 by 小倉広

2. Price- コンサルタントの価格設定

<このページのまとめ>

◆ あなたの身体は1つしかなく、コンサルタントは身体以上には稼げない
◆ だから、幸せな収入を実現するのは「単価」だ
◆ では、どうすれば高い単価でも通るのかを考えよう
◆ そのために、高くても売れる相手を選ぶ
◆ 堂々と提示できるだけの「セルフイメージ」はあるか?

ここから本題、コンサルタントの売り方、稼ぎ方です。フィリップ・コトラー教授の有名なマーケティング・ミックス理論の「4P」を軸に考えていきます。

Product: 製品・サービス

Price: 価格設定

Promotion: 広告宣伝

Place: 流通・売り方

最初に「単価」を決めろ

まずはPrice=「価格」からお話します。普通「コンサルタントの稼ぎ方」というと「商品・サービス」の中身から考え始めませんか? でも僕は違います。値段が一番大事だと思っているんです。

年収500万のコンサルタントは、まず単価が低いです。

よくあるのは商工会議所さんの講演、予算4万円というパターン。これ自体悪いことだとは思わないですよ。商工会議所は全国にあるから始めやすくて、たとえば駆け出しのコンサルタントが実績を積むのに向いています。企業向けでは2時間5万円とかのケースをよく聞きます。

でも、そこにいる限りは伸びません。身体は1つしかないから。コンサルタントは労働集約ビジネス、時給ビジネスです。ファストフードのバイトのちょっと高いようなものです。単価を上げられないと、それまでなんです。

僕はどうかというと、2時間で○○万円いただいています。相当、高いほうです。業界内で一流として有名なベテランでも1時間10万、15万くらいなことが多いので。

じゃあどうやって単価上げるんですか?というと、上げるんですよ。(会場笑)
上げるんです。(力強く)

クライアント企業
いくらですか?
と聞かれると、
小倉
高いですよ
と答えます。あとは文句いわれないように、高くても見合う講演をするだけです。

では、どうすれば高い単価を通せるのか?

高い単価の通し方

明確な方法があります。お客さんを選ぶんです。

儲かっていないお客さん相手には、単価は上がりません。たとえば飲食業界では、僕らのような価格の教育研修は相手にしてもらえません。小売業もそうです。どちらも競合が多く、価格競争が激しいからです。製造業も「お昼休みは蛍光灯の電気を消しましょう」とかしながら1銭の単位で原価節約する世界なので、難しいことが多いです。有名な大企業でも安いです。

では僕がどうしているかというと、2つの軸があります。

業界を選ぶ: 金融・IT・製薬・広告
経営者を選ぶ: オーナー家の2代目社長

業界の軸は、要は、儲かっている会社、社員の給料が高い会社です。ここを外していると、高い単価で提案しても受けてもらえません。

僕の場合、講演の依頼は大企業が多いですが、コンサルティングだと僕のような個人に大企業から依頼が来ることはまずありません。大企業はやはりマッキンゼーとかの「ブランド」を求めます。だから僕のコンサルティング先は、ほぼ100%がオーナー経営のベンチャー企業などです。

オーナー経営者相手の営業では、トップダウンで最初に価値を認めてもらうことが必要です。下から積み上げていって決まることはありえません。だから僕はコンサル提案をする時、担当者ではなくオーナー社長にダイレクトにいきます。肩書が社長でも雇われのサラリーマンならまず難しいです。

2代目社長になるのは、創業社長は生きるか死ぬかの修羅場をくぐってきた人たちで、僕のような若造を信頼しないからです。
ただ最近、立て続けに

創業社長
そろそろ引退するから息子・娘に継がせたい、2代目を鍛えてやってくれないか
といった依頼がありました。依頼主は創業者ですが、実質は2代目経営者に対してお金を払っているケースです。

すべては単価設定から始まる

実は、これら手法は初めから狙ってやったわけではなくて、単価を上げたら、結果的にこのあたりに収まってきたんです。僕自身が単価を上げることから始まっているんです。ここ起点に全ての戦略を組み立てるんです。

僕の周りを見ていて、僕と変わらないようなクオリティ高い仕事してるのに、値段は10分の1とかって結構あります。じゃあ、その差はどこから生まれるのか? 極端に言えば「セルフイメージ」の違いなんです。堂々と自信をもってその値段を出せるかどうか。単価の高い講師と低い講師の違いは、それができるかどうかなんです。

その次に、「では、どうすれば単価を上げられるか?」と考えていくんです。

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